半坪ビオトープの日記

2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

万葉の2首は8世紀半ばで、次に現れるのが10世紀後半の古今和歌六帖といわれている。 あかねさす昼はこちたしあじさゐの花のよひらに逢ひ見てしがな(詠み人知らず) その後中断し、12世紀前半から鎌倉時代にかけて散見される程度。それもほとんどが「…

アジサイの名の由来にはいろいろな説があるが、集(アヅ)真(サ)藍(アヰ)に由来するという説が有力である(大言海)。 万葉集では次の2首に詠われている。 言問はぬ木すら味狭藍諸弟等が練の村戸にあざむかえけり 大伴家持 巻四−773 (こととわぬき…

アジサイ属(Hydrangea、ヒドランゲア)の園芸品種セイヨウアジサイは、園芸上ハイドランジアと呼ばれる。この属名は水と容器を意味する hydor と angeion を結び合わせたギリシア語起源のラテン語で、果実の形状を「水がめ」にたとえたものである。 アジサ…

アジサイの花は最初小さいうちは薄緑色で、大きくなるにつれて徐々に色づいていく。その種に固有の基本色に外側から染まっていくので、はじめは内側がウスクリーム色や白っぽくなるのが普通である。特にピンク色系統の花にその傾向が強い。 ところが装飾花の…

普通のアジサイの装飾花の萼片は四角が基本で、ひし形や丸みを帯びる品種もあるが、この菓子皿型の萼片をもつ品種はウズアジサイと呼ばれる。装飾花はどちらかというと小さくなり、離れることが多い。 本来のアジサイは高さが1〜2mにもなる落葉低木だが、…

アジサイの花色の変化は青から赤紫に変わったり、赤から青紫に変わったりして、別名、七変化というように変化する。 土壌が酸性なら青色に、アルカリ性なら赤色になる。肥料も影響を与え、窒素が少ないと赤色は藤色になり、窒素が多くカリが少ないと赤色が強…

セイヨウアジサイは20世紀に入るとオランダ、ベルギー、フランスなどで品種改良が進み、現在では500種以上も創り出されている。 色の変化だけでなく、いろいろな変わり咲きがあらわれた。八重咲き種はガクアジサイに多いが、この赤いアジサイは装飾花す…

セイヨウアジサイは色が鮮やかな品種が多く、特に赤系のアジサイは美しい。アジサイは1690〜92年に日本に滞在したケンペルが最初にヨーロッパに紹介したが、実物は1789年にイギリスのキュー植物園長バンクス卿が派遣した植物ハンターが中国から持…

朝から雨が降り続き、梅雨本番といった天気である。梅雨を代表するアジサイの花は、実際には梅雨入り前から咲き始め、梅雨本番の今頃は盛りを過ぎたあたりといえる。 アジサイ(ヒドランゲア・マクロフィラ、Hydrangea macrophylla) の花は、ガクアジサイの…

浅く5裂する大きな葉をもつ、カシワバアジサイ(Hydrangea quercifolia) もやはり名の通りアジサイ属である。 北アメリカ東南部原産で、高さ1〜2mになる。花序は多少円錐状で、長さが30cmほどになる。 最近は白い装飾花がびっしりと固まった大きな花…

最近よく見かける青紫色の大きなサルビアは、メドーセージとして出回っている、サルビア・ゲアラニティカ(Salvia guaranitica) 。 英名では、Blue anise sage という。英名で Meadow sage というのは、ヨーロッパに広く分布している赤紫色のサルビア(S. pr…

ヒメアガパンサスという別名があるこの花は、ユリ科トリテレイア属(旧属名、Brodiaea )の花(Tritereia laxa) で、園芸上ではブローディアとかブローディアエアと呼ばれる。 ブローディアの名は、スコットランドの植物学者のブローディアに由来する。北アメ…

白いアリウム・コワニーは以前取り上げたが、そのほかにも黄色いアリウム・モリ(A. moly) があり、この赤い花はアリウム・オレオフィルム(A. oreophilum)。 トルケスタン原産で、園芸名はいろいろある。30cmほどの茎の先に紅色花を30個ほど咲かせる。…

この星型の青い花は、キキョウ科イソトマ属のアクシラリス(Isotoma axillaris) 。4cmほどの小さな花が細い葉とあいまって涼しげで愛らしく、近年の登場以来、急速に人気が出た花の一つ。 オーストラリア原産で暑さに強く、白やピンクもある。別名、ラウ…

この花はアルストレメリア属のプルケラ(Alstroemeria pulchella) 。ブラジル北部の原産で、高さは1mほどになり、赤に黄が混じった細長い花を散形状に咲かせる。和名はユリズイセンという。 属名はリンネの友人であったスウェーデンの植物学者アルストレー…

このムラサキツユクサ属のような花は、ツユクサ科セトクレアセア属のパリダ’パープル・ハート’(Setcreasea pallida 'Purple Heart') 。ムラサキツユクサ属(トラデスカンティア属)に分類することもあり、品種名もプルプレア('Purplea')ともいう。 メキシ…

この花がムラサキツユクサ属のフルミネンシスの園芸品種であるアルボウィッタタ(Tradescantia fluminensis 'Albovittata')で、シラフツユクサ(白斑露草)ともいう。種名は、フルミネンシスのほかにアルビフロラ(Albiflora)とすることもある。 ヴァリエガ…

これもトキワツユクサの斑入りと思わせるフルミネンシスだが、横に斑入りとなって葉の半分が白くなるところが違う。’メイドンズブラッシュ’(Maiden's Blush=乙女の恥じらい)という品種で、ハツユキツユクサとかフイリツユクサとか呼ばれる。 白い斑入りの…

トキワツユクサの斑入りと思わせるのが、ムラサキツユクサ属のフルミネンシス(Tradescantia fluminensis) 。fluminennsis とは、川の あるいは 流れの という意味で縦縞の様子を示している。 南アメリカ原産で、長さ4cm前後の卵円形の葉に白い縦縞が入る…

昨晩、大きさ4cmのヤマアカガエルが大池の苔の上にうずくまっているのを見つけた。4月下旬に見かけた3cmほどの2年目のカエルに似て白っぽい。同じカエルか3年目のカエルか断定できないが、1か月半で一回り大きくなったと考えることもできる。

水槽のオタマジャクシは次々に手が生えて子ガエルになってくるので、毎日10匹近くビオトープあるいは離れ池に放している。 右上の花はオオムラサキツユクサの藤色種。色が褪せているようでパッとしないので雑種かもしれない。

ムラサキツユクサ属のオオムラサキツユクサ(Tradescantia virginiana) の色は青紫が基本でまれに淡紅色や白がある。 その白花種をようやく見つけた。数十本咲いていたがすべて真っ白だった。白花種もいいが、基本の青紫と並んでいる方がなおよいと思う。 右…

小葉が逆三角形をして葉が紫褐色(暗赤紫)色で大きく目立つのは、オクサリス・レグネリイ「トリアングラリス」(Oxalis regnellii Triangularis) 。 南アメリカ原産であり、小さな花は白から淡桃色で葉の大きさに比べると目立たない。暗色の葉には薄い文様…

ヤマアカガエルのオタマジャクシに足が出てから10日足らずで手が出てきた。手が出たものが10匹、うち1匹はすでに尾が短くなり始めた。板の上に乗せてやると頭をもたげて誇らしげに見える。もう水の中は飽きた様子である。 足が出たものを出ていないもの…

四つ葉のクローバーに似ているのが、カタバミ属のオクサリス・デッペイ「テトラフィラ」(Oxalis deppei tetraphylla) 。 英語では、good-luck leaf あるいは lucky clover と呼ばれる。メキシコ原産で、鱗茎は4cmにもなり、食用になる。 花は濃緋色で鮮…

この大柄な黄色のカタバミは、家の屋上にもはびこっているが、最近あちこちで雑草化しつつある、オオキバナカタバミ(ペス・カプラエ、Oxalis pes-caprae) 。南アフリカ原産だが、日本へは明治中期に南アメリカからやってきた。 葉は地面から生える根生葉で…

このパラグアイ原産のイモカタバミ(アルティクラタ、Oxalis articulata) は、1950年代に記録された帰化植物で、花壇にまとまって咲くと色鮮やかだが、今では野生化してあちこちに生えている。 ムラサキカタバミ(O. corymbosa) より花色が濃く、葯は黄…

カタバミ属(オクサリス属)の花は、カタバミのほか、ミヤマカタバミ(O. griffithii) など数種が日本に自生する。 ほかにも観賞用として今までに外国より取り寄せられたものが野生化している。さらに最近では、多くの園芸品種がオキザリスとして紹介されて…

昨日、平年より6日早く、昨年より20日早く関東地方は梅雨入りしたそうだ。平日に休みが取れ、役所などへ出かけたので写真がたくさん撮れた。特にカタバミやムラサキツユクサ、アジサイの仲間が多かった。 カタバミ属(オクサリス属、Oxalis) の花は全世界…

家の周り、空地、道端などの半湿地に生育する、ドクダミ科ドクダミ属のドクダミ(蕺菜、 Houttuynia cordata) は、強烈な匂いで嫌われもするが、身近な薬草として最近まで使われていた。和名は毒痛みとか、毒を矯める意味とか、毒下し飲みの意味とか諸説ある…

スイセンに似たこの花は、ユリ科アリウム属のネアポリタヌム(Allium neapolitanum) 。 ナポリの周辺である、南ヨーロッパ、小アジア、北アフリカと地中海沿岸に分布する。 アリウム属とはネギ属のことで、ネギ、タマネギ、ニンニク、ニラなどの野菜と同じ属…