半坪ビオトープの日記

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

藤色のサクラのような花はジンチョウゲ属のフジモドキ(藤擬、Daphne genkwa) 。別名、サツマフジ。チョウジザクラ(丁字桜)の名で市販されているが、サクラ属の白いチョウジザクラ(Prunus apetala) とは違う。 属名ダフネはゲッケイジュのギリシア名に由…

和名でワスレナグサというのは、ワスレナグサ属のスコルピオイデス(Myosotis scorpioides) で、英語で forget-me-not という。ところが、日本の園芸店で花壇用に市販されているのは、ほとんどシルヴァティカ(M.sylvatica) の改良種である。 シルヴァティカ…

スプリング・グラジオラスとして市販されているのは、グラディオルス・トリスティス(Gladiolus tristis)の園芸品種である。春咲き系統で5月頃咲く。 南アフリカ原産で、普通はクリーム色だが、濃緑の縞が入ったり、このように紫や褐色の刷毛目が入る園芸…

セリが池の中にもはびこり、池の周りのイノモトソウ・ユキノシタ・ヤブソテツなどが池に覆いかぶさって水面が中々見えないので、少し草刈をしたところ、3cmほどの可愛らしいカエルがぴょこんと出てきた。 去年生まれた今年2年目の子ガエルだ。体の模様は…

先日、買い物の帰りに見つけた、サクラに似たジューン・ベリーの花。 ザイフリボク属のジューン・ベリー(juneberry)の原種(Amelannchier laevis)は、カナダとアメリカの東部に自生する。果実は紫黒色、多汁で甘い。 ヨーロッパの庭でよく植えられている…

最近、垣根によく使われるようになったベニバナトキワマンサクは、トキワマンサク(Loropetalum chinese) の紅花変種で、中国原産である。 トキワマンサクは1属1種で、中国南部、インド北部、日本の一部(三重県伊勢神宮、静岡県湖西市、熊本県荒尾市のみ…

4月頃、淡紅色の可憐なカリンの花がまばらに咲く。カリン属のカリン(Pseudocydonia sinensis)は、ボケ属(Chaenomeles)やマルメロ属(Cydonia)に含める説もある。 中国北部に野生する落葉小高木。古く日本に渡来し、甲信越、東北地方に多く植えられてい…

この花も買い物の帰りに見つけた珍しい花で、タンチョウソウという。ユキノシタ科アケリフィルム属のタンチョウソウ(丹頂草、Aceriphyllum rossii)は、中国東北部から朝鮮半島に自生する1属1種の多年草で、観賞用に栽培されている。 属名は、カエデ属(A…

花びらがビロードのような趣があるこの花は、チョウジガマズミという。 スイカズラ科ガマズミ属の花は、日本だけでも30種ほどあり、春の山に白く大きな花序をたくさんつけるヤブデマリや公園樹のサンゴジュなどが仲間である。 このチョウジガマズミは、対…

2度目の産卵の卵塊の大きさを調べるために、手桶に入れて写真に撮ったら約500個の卵が確認できた。きわめて小さいと思っていたが、朝見かけた卵塊が雨のために水中に沈んで小さく見えたためとわかった。 直径約15cm、約500個の卵があれば標準的な…

とうとう、ヤマアカガエルの2世の姿が確認できた。去年見かけたクロ2世かどうかはまだわからない。5年前に連れてきたアカ・クロ・シロの3匹以外の、ここで生まれた2世であることに間違いない。 3日前の2度目の産卵による大池の卵塊を挟んで、右隅には…

珍しい白花のアケビと暗紫色のゴヨウアケビが交差して咲いている。今月上旬、買い物帰りに見かけた小さな庭には、ほかにミツバアケビも植えられていた。 日本に自生するアケビ属には3種類ある。本州以南、朝鮮・中国に分布する、5枚の全縁の小葉を持つアケ…

春になっていろいろな花が次から次に咲いている。今日から、近くで見かけた花を取り上げていきます。まずは、4月上旬に近くのクリーニング屋の向かいの軒先で見かけたヨウシュクモマグサ。 セイヨウクモマグサともいい、クモマグサ(雲間草)と俗称される。…

今朝まで一月以上鳴き続けて、すっかりやせ細ったヤマアカガエルのオスのアカが、再び産卵された卵塊を見守っている。フラッシュで何枚も写真を撮っても逃げない。 3月末の最初の卵塊は直径10cm弱で、約300個の卵しかなく、最少記録だった。相手のメ…

峠からなおも少し上って最終目的地、ランデックス(l'Index 2385m)に到着した。エギーユ・ルージュ(赤い針峰群)の主峰、ベルベデーレ(Aig. du Belvedere 2965m)の前峰に取り囲まれている。 リフトの終点であるランデックスは、モン・ブラン(…

シャモニ針峰群の左には長さ14kmの氷河、メール・ド・グラスが少し見えている。グランドジョラス(4206m)には雲がかかっている。 その右の黒っぽい岩山がグレポンのはずとよく見ると、二つの山が重なっている。ここから見ると、グレポン(3482…

道が左に曲がるにつれて、シャモニ針峰群とモン・ブラン山群が次々と現れてくる。モン・ブラン山群にはかなり雲がかかってきたが、一日中その姿を垣間見ながら歩けたことは幸運だ。 大きなモン・ブランからはボソン氷河が流れ出し、シャモニの町に迫っている…

岩場を通り過ぎるとぼろぼろに崩れた砂礫の道をジグザグに下っていく。目の前にはグリエレ谷が開け、ヴェルテ針峰群(4122m)が大きな山容を見せている。その左のアルジャンティエール針峰群とあわせ、雄大な風景に足取りも軽くなる。 やがて、道の右側…

黄色い花は、ドロニクム・グランディフロルム(Doronicum grandiflorum) 。種名の大きな花という意味のとおり、花びらをいっぱいに広げて咲く。仲間のドロニクム・クルシイと花の姿はよく似るが、こちらの葉は卵型で鋸歯があるので見分けられる。アルプスの高…

グリエレ峠からはグリエレ谷を下って、チェアリフトの駅があるランデックスまで行く。グリエレ針峰の前峰は絶壁となっていて、急な斜面の岩場には道がない。 手すりが何本か埋め込まれているので、それを頼りに斜面を注意深く進む。後ろにはプーリー・ブネ峰…

一本すくっと立っている黄色の花は、ヒエラキウム・アルピヌム(Hieracium alpinum) 。数あるミヤマコウゾリナ属の中でも堂々としていて、アルピヌムの名に恥じないアルプスの高地特産種である。 単花で、茎にも小さな葉が付いているのが特徴である。 右上の…

去年はメスのシロが産卵した後、数日で鳴かなくなっていたはずだが、今年は産卵後2週間たってもまだ、ヤマアカガエルのオスのアカはケロロケロロと鳴き続けている。鳴き声はややかすれてきてクアアアアクアアとかクエエクエエエとも聞こえる。雨が降ってい…

このグリエレ峠は南をプーリー・ブネ峰の尾根に遮られているので、かなり遅くまで雪が残ると思われる。岩が多いがわずかな隙間にいろいろと高山植物が生きている。 2cmほどの白い花は、ナデシコ科ノミノツヅリ属のアレナリア・ビフロラ(Arenaria biflora…

ツバキの大きな花がぼとぼとと池に落ちて、水面が埋まり水中はほとんど見えない。昨日いくつかツバキを取り除いたときには気がつかなかったが、今日になって、三番目の小さな池で、おたまじゃくしが動きだしているのに気づいた。 3月12日の初鳴き以来、ア…

岩の間から顔をのぞかせているのは、ムカシヨモギ属のエリゲロン・ウニフロルス(Erigeron uniflorus)。よく似た仲間にアルピヌス(E. alpinus) があるが、ウニフロルスが単花であるのに対し、アルピヌスは枝分かれして複数の花を付ける。 舌状花の色はピンク…

グリエレ峠の東にはグリエレ谷が開け、ヴェルテ針峰(4122m)が大きな山容を見せる。右には鋭い尖峰ドリュ(3754m)が小さく見え、左の肩には雪に囲まれた展望台、グラン・モンテ(3295m)が見える。 さらに左には、長大なアルジャンティエー…

岩だらけのガレ場を上り下りして、ようやく目的地のグリエレ峠(Col de la Gliere 2461m)に到着した。 真南を振り返れば、プーリー・ブネ峰(2561m)の右に、コルヌ峠から隠れていたモン・ブランが再び現れた。少しは遠くになった気がする。 右上…

コルヌ峠を越えてグリエレ峠までは、エギーユ・ルージュ(赤い針峰群)の縦走路を進む。大きな岩がごろごろし、時折雪渓が残る道は歩きづらい。 正面にはグリエレ針峰の前峰(2628m)が尖った岩峰を立てている。前峰の右にはグリエレ針峰(2685m)…

コルヌ峠の向こう側には紺碧の湖、ラック・コルヌ(Lac Cornu 2414m) が岩に囲まれて佇んでいる。印もついていたので湖畔に下りる道に危うく入り込むところだった。 ラック・コルヌのはるか彼方には軍艦のような岩だらけの山塊(Frêtes de Villy) が特…